「エドワード・ゴーリーを巡る旅」展
- Picesmoon Jun
- 2024年6月5日
- 読了時間: 3分
佐倉市立美術館で開催されている
「エドワード・ゴーリーを巡る旅」展
に行ってきました。
エドワード・ゴーリーを知ったのはごく最近のことで、ものすごく好きとか、世界観が云々とかではなく絵が可愛いなと漠然と惹かれただけ。
2019年のMOE 12月号で、
「エドワード・ゴーリー謎に満ちた異色の絵本」という特集をしていた雑誌を買い、それを読んだ程度の知識しか持ってません。
わあ、素敵✨と思ったタイミングで、たまたま特集の雑誌が出てるなんてラッキーだと思ったと同時に、その2019年に開催された展覧会には行けなかったので、先日エミール・ガレ展を鑑賞した松濤美術館でチラシを見つけたときは興奮しました!
初めて乗った京成線は、平日の昼間だからか車内はとても空いていてのんびりと明るく、なんだかローカル列車の旅番組のようでした。
知らない場所では、携帯で列車情報を調べていても、何故か心もとなく、如何に自分が限られた世界で生きているのかを思い知らされます。
だから車内に吊り広告があってホッとしました。大丈夫、合ってるぞと(笑)
展示室には小さな絵が沢山あって、本を持っている人にはお馴染みなのでしょう。
悪魔のような、可愛らしい?ものが絵の中に隠れているように描かれ、展示作品を行きつ戻りつしながらそれを探すのを楽しみました。
いわゆる霊や憑き物を祓う能力がある友人がいます。彼女曰く、そうしたものにチャンネルを合わせると足を引っ張られるので、見えない方がいいそうです。私はそうしたものが全く見えないのですが、「怖いから見ない」と決めているから見ないのだと言われました。
人の無意識の意思は結構強いものですね。
「失敬な召喚」は、悪魔に飛び蹴りされた女性が悪魔の力を手に入れ、最後は悪魔に突き落とされるのだけど、案外この女性は楽しい人生を送ったのではないかなと思ってしまいました。
私はあまり彼の作品の登場人物に同情心を煽られないのか、シビアなお話でも淡々と「絵」を楽しむことができました。白黒で描かれているからなのか、風の音を感じるくらいの、とても静かな世界でした。
人によると思いますが、自分だけが良ければいいっていう人は案外少ないのではないかと思います。自分だけが贔屓されたり、逆に虐げられたりするのはどちらも辛いこと。そして自分の大切に思う人が大切に扱われていればそれはやはり嬉しいこと。これは道徳とか、いい子ぶってとかではなくて、誰でも自分や自分の好きなものを大切にしてもらいたいと思うのは普通でしょうっていうことです。
誰かの大事なものを大事に扱う。これはとても想像力のいることです。目の前の出来事にカーッとなって傷つける前に、この人のことを大事に思っている人がいるかもしれない、これが自分の大事な人や物だったら傷つけられてどう思うだろうか、と少しだけ立ち止まる余裕を持てたらいいなと思います。
ここ二ヶ月ほど、国立新美術館のアンリマティス展、藝大美術館の大吉原展、大倉集古館の浮世絵の別嬪さん展、松濤美術館のガレ展、佐倉市美術館のエドワード・ゴーリー展・汐留パナソニック美術館のテルマエ展、早稲田大学演劇博物館の越路吹雪展と結構インプット活動をして、色々と刺激を受けました。そろそろライブにでも行きたい気分ですが、推しのライブ情報はまだ出ていないので、もう少し我慢ですかね。
梅雨入りと蒸し暑くなってくる季節ですが、やっぱり足を使って世界を歩き回りたいです。見たことのないものが見たい。刺激が欲しくてこの世界に生まれてきたのだから。


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